高橋克彦「炎立つ」二巻――レキジョの仲間入り?



前の日記で「炎立つ」一巻読みにくい・・・ と書いてましたが、
一巻の半分過ぎたあたりから俄然分かるようになり面白くなってきました。
やっぱ合戦が始まると燃えます!!


そして、ガツガツ読んで昨晩二巻を読み終わりました。
もーーー、超、おもしろいっつうの!!!!!
読みにくいとか言ってすみません。
あー、もー、やっぱり、歴史はいいですな!!!!!


何が面白いって、やっぱり、「ああ、正史や、史観って、こうやって作られていくのだなあ・・・」と思いながら読んでいくのが面白い。この話は、前九年の役〜藤原三代の滅亡を陸奥の視点から書いているわけで、いわば正史を裏返して読んでいくようなものです。
鎌倉幕府の始祖、かっちょいい(ことになっている)「源氏」だって、討伐を受ける側から見たら、ものすごくずるくて卑怯。
私は「源氏物語」(こっちは光源氏のほうの源氏ね)を始め王朝物が大好きなんですけど、それだって、その華やかな文化の裏では「俘囚」と呼ばれた被征服民たちの血と無念の涙が流されているわけです。
そして「炎立つ」は、なんといっても、わたしの地元の話。
いろんなものが交錯して、本当に面白い。


そんで、人物が、かっこいいでござる。
藤原経清もいいが、なんといっても安倍貞任マーベラスかっこいい。
貞任ーーーー!!! とか叫びつつ、完全に安倍一族肩入れで読んでます。
源頼義とか、源氏が、超〜卑怯でさあ。
「キーーッ、この、奸賊!!!!!」とか、
叫びながら読んでいるでござるよ。
あーーー、面白いなーーーーーー。


全く持って幸せでござる。
先を知りたくないから、「前九年の役」をググるのも自粛しているでござるよ。
ああ、なんか、地元に帰りたくなっちゃうなあ。