泉鏡花の世界なのね 木原音瀬『牛泥棒』


どうもこんにちは、森井です。
ちまたで噂の木原音瀬、もはやタイトルで既に勝っている、『牛泥棒』を読みました。
だって、気になるじゃん、ね…!
ずっと気になっていたんですけど、惜しむらくはこのレーベル、高いんですよね、本がね。ホリーに限らず、リブレ出版のもそうだけど… ぶっちゃけ、この「ノベルスサイズで800円〜900円」って、暴利じゃねえか??? 我々のエロ心に付け込んで、そんな…! BL界にも、も少し価格競争を…! と思う今日この頃であります。


閑話休題、『牛泥棒』ですが、
いやーーー面白かったよ。
文章は、個人的には「うーん…」という感じで、もっと「ギュッ」と詰まった文体が好きなんですけど。
発想が、すごく面白かった。
亮一郎と徳馬の恋愛は二の次、世界観というか、筋立てが実にヒットでした。
そうか、牛って・・・こういうことかーーー!!!  みたいな。
これは、あれですね、泉鏡花の世界ですね。
個人的には、どうして亮一郎と徳馬のやりとりがこう、薄いのか、そのへんが微妙に不満です。
なぜ? BでLな割には、ずいぶんと焼酎の割合が薄いというか…
薄く作りすぎなんじゃねえの…? っていうか…
会社の飲み会なら、課長にダメ出しされるところですよ! 「ダメ、薄い!」って!
もっと、エロチシズムを徳盛りにしてくれてもよかったのにナー と思いました。
だって、これなら、泉鏡花の方がエロいよね。
わたしは、BLのLの成分含有量はどっちでもいいし、濡れ場の過多もまあいいんですけど、
エロスに関しては、ないと不満です。
857円プラス税で、これかっ…! と、ちょっと思った。500円台プラス税ならまだしも…!


しかしながら、書いてある内容がやっぱりすごかったので、非常に、読めたことに感謝をしています。
勉強になりました。




牛泥棒 (Holly NOVELS)

牛泥棒 (Holly NOVELS)

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