デスノの人物描写&夜神父&ニア月

今週、思ったのは、つくづく、デスノは、「人物描写」みたいな事をやり始めると、裏目るなあ… ということでした。
ディテールでの演出が成功してたのは、多分ライトとLくらいで、二部になってからというもの、伊出の「恋愛未満」発言、松田の「弱い立場の方の人間」発言、ことごとく不発であった気がします。
そうでなくて、たとえば、コレは一部だけど、ライトに自分の推理を話すナオミ、とかね。火口逮捕のときに、加勢に来た相沢&伊出とか。そういう、展開の中での行動の方が、ずっと、「その人らしさ」を表していたと思うんですね。
だからもう逆に、つぐみ様は、「筋を描いて人間味も出せる」作家なわけですよ。それに小畑絵も加わって、魅力二乗ですよ。
だから、今度も、何か「松田」とかね… 窮鼠猫を噛む式のあれだったわけだけど、こういう感じじゃなくても良かったのになあ…とか、ちょっと思った。今までの松田の流れからして、どうしても、何か、うわ滑ってる感じが、しちゃう。


でも、これが、「現実よ」ということなんでしょうか。
こういうものよ人生は…みたいな。こういう奴に撃たれんのよ、みたいな。これが、つぐみ様の新世界の人物描写ということでしょうか。
いや、実際、効果無限大だからね! すごい動揺してっから、わたし!
「人に、展開で印象を残す」事をずっとつぐみ様は念頭においてデスノを書いているわけだから、これは、ある意味、ムチャ成功してるということ…なのか、も??


けど… あれ、レスターの、冷静な一発じゃいけなかったんですかね。ジェバンニでも、ハル姉さんでもいい。本当はあれは、アクションとしては、SPKの一発ですむはずのトコだと思うんですよ。ライトが、切れ端に書き込めなくなって、動けなくなればいいんだから。
でも、そこで、松田に撃たす。

ああ、霧中なり…!




ところで、いきなり、夜神さんが亡霊フィーチャーされてきてましたね。
「君の…お父さんだぞ!」 また、限りなくどこかで聞いたことのあるようなセリフを(笑) こないだの「な、なんで…」に続き、松田は、どうしていっつもこうなのでしょうか。

そして、ライトさん、父親を「あいつ」呼ばわり!
ヒエー! 「あ、あいつですか…」と、復唱しちゃっただよ、思わず。
そか。ライトさん、こういう感じなのね…! と、しみじみ感じ入る今日この頃。
(こういうとこの人物描写は、ビシビシくる感じなんですよねっ!)



しかし、ライトのこのセリフ、

「父のような人間が馬鹿を見ずにすむ世の中…世界、」


夜神次長は、果たして、「馬鹿を見て」いたの、か?
むしろ、ライトさん、
あなたが 馬鹿を見させてしまったのではないですか? という気がしないでもない!


ああ、ライト、お父さんの事をそういうふうに見ていたのか…と思ったんですけど。(それはオーライ) 思って、流されかけたんですけど。
でも、ちょい待てよ。いつ、損したのよ。総一郎さん、「損」、してるんですか。
だって、警察庁刑事局長 → 現、警察庁次長だよ?(死んだけど)
次期長官に一番近い存在だって言われてたんでしょ? 本人も、あながち間違ってもない、って顔してたし。
もし過去にいろんなことで、真面目さゆえに損をしたことがあったとしても、ソレが出世の妨げにもならずに、ここまで、同期同僚先輩を蹴散らしてさ、昇ってきてるんだから、それはそれでまあアレだったんじゃない? って、思ってしまうんですが。どうですか。
ライトさんがキラることなく普通に育ってくれたほうが、総一郎さんは、「馬鹿を見」ないで、もっとましな死に方が出来たと思うよ。
ライトさんは、お父さんを通して見える一体何に憤っていたのか。
知りたいけど、よく、見えてこなくて、歯がゆい気持が致します。




そして…!!!

ちょっと! 今週、一抹の光明!!

前に、感想で、
「収監されて、だんだんおかしくなっていく白ライトと、ニアとの半永遠的な生活」
(↑ id:mikaki_molly:20060403#p2 )
という夢を書きましたけれども、


「あなたは私が責任をもって誰の目も声も届かない所に死ぬまで閉じ込めます」


きたああああ!!!!
ニア月、来ましたよ……!!
いやも、ほんと、マジで?
燃え悶えております。
だからおねがいですから、どうか、ライトさんを絶命させないで下さい。言うに及ばず、ニアも。頼むよ。
待て、次号です。