とてつもなく悲しい(103話「宣言」)


今週号デスノート読みました!
今回も、前回感想に引き続き超ネタバレ、超重要機密目白押しですから、本誌派じゃない人は間違っても読まないで下さい。コーション! 逃げてー!海に捨ててーー!!
ちなみにうちの妹は、朝大学に行ったらサラッと友達にネタをばらされ、「まだ読んでないんじゃーーー!!!!」とブチ切れたらしいよ。かわいそうに… 今回はもしや、そういう災難にあった方も多かったのではないかと推察いたします。Lショック以来の、巷間鳴動の週でございましたね。

(以下感想)

















朝ジャンプ読んで以来、ずっと、気持が沈んでいます。ウツです。気もすずろなんです。
ああ、なんで。なんでなのよう、と、絶え間なく、心が問いかけてしまう。
つらい……
仕事が終わって家帰ってきて、思ったんですけど、な、なんか、わたし、すっごい傷ついとる…! 全てに悲しい今回・103話でした。


まず何が悲しいかっていうと、照!
照もう、ほんとかわいそうで…! 友達に照メール(フェルメールみたいだな)打ちながらも、もう、勝手に泣けてくるのよ。すごいかわいそうだった。朝電車で見たときから、もう、いかんかった。胸にズグッ!と。ああ、重い。照が。照がかわいそうだ。
ライト、「知らない」って、ひどいよ。そんなあっさり… 
前回あんなに照祭りだったのに、一夜にして大転落の照。その上下動も憐れなのだが、なによりも、神に捨てられたのがかわいそうすぎます。いざとなったら照切られるって、我々、分っていたはずだけど。でも、やっぱり、誰かに壮絶な思慕を抱いている人間がそこにいたとして、その人が、愛している誰かに裏切られる様を目の当たりにするというのは、苦しいものではないですか。ああ、どうしていいか分からないこの気持…!
照、ほんとに、打ち砕かれてたもん。すごいかわいそうで。


そりゃね。
照は、確かに、ちょっとはおバカさんでした。
早々に「神」「神」って連呼しちゃったり。なんかもう、自ら犯人宣言。ノートがニセと分かった時の言動もまたまずかった…! 「神、私は仰せのとおりに…」ああっ、君、そういう方向性!?  もっとこう、「とぼける」とかですね、「一芝居打つ」とか「ライトと口裏を合わせる」とかね、できなかったのかと…! だって、あんた、それじゃあもう! 全く抜き差しならないじゃないですか!
いや、狂信というのは、無敵なようでいて、「もろい狂信」というのもあるのだなあと思いました。ここぞという場面で自ら立ち回れない狂信… うーん、照は、もっと「立ち回れる」タイプだと思っていたんだけど(これまでの描写から)、この2、3回でそれが怪しくなってきて、今回、こういう結果に…
でも、それが照だというなら仕方がない。照、頭が良くて意志も強かったはずなのに、あまりのキラへの信仰から、なにかが、融解してしまったんだね。でもしょうがないと思う。神は、どんなに信じて愛しても目の前にいないからこそ気持が成り立つんで、もし神が目の前に現れてしまったら、そりゃあもう、リミット振り切れてしまうと思うんですよ。


ライト、狼狽して「神」「神」言う照に「ちっ」という感じになっていたけど、違うんだよ!
照は、「神」って言いたいの! やっと出会えた神に向かって、ただ、声に出して「神」「神」って言いたいんです…!! 分ってあげてよ! 
好きな人の名前を、何度も、意味もなく呼んでみたい。まるでローティーンかというような、幼い愛のあり方じゃないですか。ええ!?
そんなテルの気持も分からないで、神は…
だいたいね、ライトね、テルのみならず松田とか誰に対してもそうだけど、自分の思い通りにならないからって「ちっ」ってなりすぎなんですよ。まずもって人間関係も全然できていないのに、相手が、自分の思ってる通りに動いてくれるわけないじゃない。
次長たちの突入のときも思ったし、前に書いたこともあったと思うのですが、ライトは、人を「駒」とする作戦を立てて、それにすごい力を注ぐわけだけど、「作戦」は完璧なのに「人」の行動が予測の通りに行かなくて、それで足を取られているわけよ。「こうあるべき」「ここでなら、このように行動するべき」っていう、「べき」だけで考えてるわけですよ。すごいイデアルなの。脳内なのよ。でも、 L は、そうじゃないんだよね。実際、その人ができるかできないかってことをいつも考えてるし、できなかったらやらせないし、できなくてもやってもらわなければならないときには、作戦を完遂させるべく、それなりに手を回してるんですよ。
ライトさんは、今回もまた、次長突入のときと同じ轍を踏んでしまったと思いました。だってあんた、照とは、実際に会ったこともないのに… 信じすぎ!期待しすぎ! その点ではライトさんは確かに稀に見るプラス思考で、ピュアな人間だと言えるでしょう。しかし、期待が外れたからって、ガッカリしすぎ&あっさり切りすぎです。照に怒るのは間違っている。いけないのは、ライトさん、すべてアナタの利己的な期待なんですよ。
そして、「照は裏切らない」「裏切るぐらいなら死を…」って、そこまで分ってて、「知らない」なんだね… 本当にひどいと思いました。第一アンタ、「神」のくせに、ペテロやってんじゃないわよ…!!!



えー、すでに「照」でこんなに長くなっている103話感想。まだ続きます。
今週、面白かったけど、もう、なんつか遣る瀬無いのです。


続いて、悲しかったのは、やはり、あの、ライトの姿。
すーごい後味悪い…!
いつかこの日がくると思ってはいたけれど、実際訪れてみると、本当に動揺するもんだなと思いました。今でもどうしていいかわかんない。
あの、私、ライトファンだったことなど一回もないんですけど、(いや、大好きだけどね!) その私ですらコレですよ。妹と二人で、
「すごい辛い」「なんか…見たくなかった」「見てはいけなかった」「ライトを苛めないで」「神…!」等々、複雑な面持ちで語り合いましたよ。
今回のコレ、傷ついたわ、心が。なぜ傷ついたか分かんないけど傷ついた。扱いがヒドイ、とかそういうことじゃなくて、やはり、挫折するライト、失脚するライト、あの自信が、「神」が、剥落するライト、それが、凄くショックで辛かったです。なんだかんだ言っても、私、すごく、ライトが好きだったんだわと思った。そうでない人も勿論いるでしょうが、やはり、デスノ読者は、大なり小なりライトに魅了されたのではないでしょうか。その恋のような気持が、握りつぶされて辛かったよね。何か、すごく、曰く言いがたい気持になったです。
早くライトがお縄にかかればいい、って、ものすごく思っていたのに…
それはそれで、すごく辛いことだよ…


このあと、神はどうなってしまうのでしょうか。
ダッシュ切なすぎた…


終了まで最短距離で行くと、

・次号、「答」が明かされた後、終わり際、神に否認され絶望&逆上した照が、隠し持っていた拳銃でライトを狙撃
・薄れゆく意識の中、最後に、ライトの目に映るのはリューク
・「僕は…これで終わるのか…」みたいな。
・「言ったろう、デスノートを持った人間は不幸になる」
・「僕は……」 幸せか不幸せかを保留して、曖昧に終わる。
(※実社会でのニアとの決着もぼかし、ライトとリュークの、白い精神世界の中だけの交流で終わる。しかも結論が曖昧だとなお短。あと3話くらい?)

というかですね、照ね、あの「…………」ってうなだれたコマがあまりにも衝撃的すぎて、これから、なにかやるんじゃないかとしか思えなくなってきました。やるだろ、信じていた相手にここまでされたら。


それはともかく、このままSPK勝利ラストとして、上よりやや長いバージョンとしては(あと5〜6話以内?)、

・次号、「答」が明かされる
・ライト、SPKに収監される
・キラによりおかしくなっていた世界秩序の復元が企図される。
(※復興をにおわす。ひとりひとりの心の問題だ、的なまとめ?)
・で、「デスノート」をどうするのか? という問題。
(※死神は無作為にデスノートを人間に与えているわけで、その辺の事をニアはどう捉えるのかという… 「死神」と実社会との折り合いの問題)
・社会的な「キラ」の挫折、敗北を経て、その後、「ライト−リューク」ラインにおいて、ライトの心的な総括をもって終わる。


おとなしいラストとしてはこういう感じなのか。もう、このあと、延々と長く続いていくことはなさそうに思われるのですが、ここで!
「虜囚ライト」で、第3部っていうのはどうですか。神、まだまだ元気そうだし。今週号読んだら、なんか、このまま、「虜囚ライト」で続いていってもいいかもと思った。というか、ごめん萌えた。
だって、ライトが、そう容易く改心なんかするのかしら。流れとしてはやむをえないのか?と思うけれども、ちょっと、なんか、信じられないよね。
改心するよりは、不測の事態的に、照に殺されちゃったりする方がありそう。
で、改心もせず、殺されもしないとしたら、ライトはSPKの虜囚となってですね、
最愛の L 、そして大切なメロを奪われたニアと、牢獄の「砕かれた神」との、ジリジリするような攻防、暗黒の第3部が始まるんですよ。忠実な使徒・照とともに(でも照は神に懐疑をもつことを覚えている)、新世界の復興を企図して画策するライト。またもこの世に投下される「デスノート」の処理に頭を悩ませるニア… とか。
ああ、書くだに無理そう。やっぱり継続は無理なのか。かといって、ああ、どのように終わるおつもりなの?


いやさ、メロの「高田誘拐」が、やっぱり、鍵を握っていそうじゃないですか。
てことは、あの「高田誘拐」と「メロ・マット・高田の死」は、打ち切り前のキャラクター処理じゃなかったってことですよね! ちゃんと意味があったってことですよね?
えっ、したら、デスノ、無理やり終わらせるって訳じゃないのかも? という思いが浮上、にわかに、エンドが気になってきています。


ああ、ほんとうに、「真相」にはメロが関わりあっていたんだ。
私の想像する限りには、
メロがあの時に高田を誘拐したのは「大失態」でなく、ニアのキラとの対決に合わせて、ニアのために、メロがそのタイミングを選んだのではないですか。
前に、感想に「本当のノートを高田が持っているとしたら、一番怖いのは照ではなく、遠くにいる高田」ということを書いて。それでそのときは、ニアが高田を葬ったのでは…と思っていたのですが、どうやら、それはそうではない模様。


しかしながらですよ。わかんないのは、
「大体にして、本物ノートは、一体どこに隠してあったのか?」ということですよ。
高田は「本物ノートの紙片」を持っていたけど、考えてみたら、本体はどこにあるのか分からないしね。
ジェバンニ(※こいつがMVPだった)が、「本物ノート」と「SPK製ニセノート(全部ニセ)」をすりかえたということは、やっぱり、照周辺に隠してあったのか。それとも、どこか離れた場所に隠し場所があったのか。


ただ、高田が「デスノートの紙片」で裁きを行っている可能性にメロが気づいていたとしたら、依然、ニアの作戦にとって、「ノート殺人」が可能な高田は、危険人物であるはずなので。
もしやメロは、ニアの考えてること(照を倉庫におびき寄せ、ノートに自分たちの名前を書かせた上でキラを捕らえる)が分っていて、そのために、危険な高田をなんとかしようと思ったのではないでしょうか。ニアとライトの会談が決まっていた、あのタイミングで。
よくわかんないけど、高田に服や所持品を全部詰めさせた段ボール箱、あれ、気になるよね。あの中に何かが入っていて、あの箱は実は、ニアのところに届くようになっていたの…??


あの高田の誘拐のとき、ニアがハルに、「メロに捜査の情報を提供していましたか」と聞いたじゃない。それで、ハルに「はい」って言われたとき、ニアは、メロの意図していることに気がついたんじゃないかと思うんですね。それって、やっぱり、ある意味ニアのためにしていることなわけじゃない。しかも、メロ死ぬかもしれないわけじゃない。そのときのニアの気持ったら一体どんな気持だったのだろうかと。そして、そんな危険を冒したメロ、ああメロ…と思ったらもう、すごい悲しくなったわけですよ。
もう、何から何まで悲しい通しの今回でしたよ。あと一週間しないと次号が読めないってマジですか。ああ、一週間が長い。