引き続き「鋼の錬金術師」


引き続きアニメ3巻・4巻・5巻を借りることができ、
今日3巻(10話)まで見ました。
いやー、もー、タッカー編泣くから!!!
思うんだけど、漫画「鋼の錬金術師」って、もっとゆっくりじっくり展開したっていいよね。
せっかく、魅力ある物語なんだもん。すごい面白い題材なんだもん。
アニメでいうと7話なんですけど、コミック2巻の「タッカーのキメラ練成」、
漫画では、ちょっと、展開もネームも唐突過ぎてついていけなかったのね。
大体にして、

なんで、「マスタング大佐から直々に国家錬金術師君を預かってる」という状態で、そんな限りなくヤバい練成なんかしちゃうのか!?

っていうのが、どうにも腑に落ちなくて。
ばれるだろ、普通!!
大佐気づくだろ!! やり手&恐ろしい奴だって評判のマスタング大佐なんでしょ? そんな、著しく権力機関の耳目に接近しちゃってる状態で、いくら査定が迫ってるからって、そんな、わが子と飼い犬の練成なんかやっちゃうかなあ??
ふつう、用心してやらねえよ! やる気でも、もうちょっとほとぼりさめてからやるよ!
大体、そういう究極の禁忌の秘事って、一人でこっそりやりたくありませんか。外野に意識を割かざるを得ない状態で、そんなん、やる気になりますか。
あーっ、もー、わかんねーーーッッ!! って思ってて、
入り込むのを阻まれちゃってたんですけど、
あの、やっぱり、アニメであの「キメラ」を目の当たりにすると、ほんと、キますね。
大体、アニメはちゃんと丁寧に展開を埋めてあって、エピソードとか、場面場面の描写と演出とか非常にきちんとしていて、ちゃんと納得があって話が展開していくので、前述のような疑問はあったものの、まあ、これなら入れるなあ…と思いつつ見てたんですよ。
けど、エドがタッカーの研究室に踏み入ったとき、あっやっぱり唐突!とは思ったんですよ。
でも、でもね・・・!!

やっぱり、あの「キメラ」を見たら、もう、もの凄くズンときましたよ。
思わず「酷いよ…!!」って喚いたよ。
それで、姿を見たのもショックだったけど、
しゃべるじゃん。キメラが。「お にい ちゃん」って。
その言葉を、実際に音声で聞かされてしまうと、本当に重たい衝撃を受けて。
恐ろしくて、マジ一瞬腰を浮かしてしまった。逃げたくなっちゃって。
一体犬と合成させられたら、心はどんな気持がするんだろう、自分の体は、どんな感じがするんだろう、そこからもう永遠に逃げられなくて、それは一体どんな牢獄なんだろう、最初は静かに、やがてじわじわと恐怖や嫌悪感や恐慌が募って発狂せんばかりなんじゃないだろうか、とか、色々考えちゃって、いわくいいがたい気持ちになりました。恐怖でした。
で、エドが、タッカーをぼこぼこに殴るじゃん。そのエドの服をね、キメラが、噛んで引っ張って、唸るのね。お父さんを苛めるなって。
・・・あのさーーーー!!!(叫)
ほんと、今書いてても、胃がギュッとなりますよ!!!
いや、アニメ、おもろいなあと。すげえなあと思いました。
ハンパなかったよ!
ただ、傷の男の出方は今イチで、キメラの殺され方があれでは、ちょっと、あまりにも急でひどかったと思います。あれじゃまるで、通り魔に殺されたようだよね。もっと、何か、命を奪う前に厳かさとか「救済」の感じとか(どのみち殺しなんだけど)、あってほしかったなと思いましたよね。


あと、連続殺人犯にエドがつかまって殺されそうになる話(8話)、
あれもかなり印象的でした。(この犯人が生身のバリー・ザ・チョッパー)
エドのキャラが漫画とは随分違ってて、違和感もありましたけど、これはこれでアリ!でした個人的に。
酷い!って思ったのが、エドが手を合わせただけで練成できるからって、気絶してる間に、殺人鬼が腕の機械鎧をはずしちゃうのね。
だから目覚めたらエドは片腕がなくなってて、
ああ、本当に、エドは腕がないんだ。機械の腕なんだ。って思って、
それで、その腕をとりあげるなんて、コイツ、なんて酷いことを…!!って思ったね。
思わずその辺の新聞を床に叩きつけたね。許せなかったね。
しかもそいつ、ウィンリーをエドの目の前で解体する、とか言い出してさあ。
さらには、べらべら喋りながら縛り付けられてるエドに近づいてきて、エドの肩口に解体包丁をあてがって、何の脈絡もなく、ズブッ、と肩を切り裂くのね。
もう、エドも絶叫ですけど見てるこっちも絶叫ですよ!かわいそうで!
エドはもうほんと怯えに怯えちゃって、恐慌状態なわけ。マジ殺される!って思うわけ。この辺り、ちょっと、キャラ違…?って思ったけど、でも、無理ないと思った!つかそんなエドもまたをかしだった。ゴメン!腐っててゴメン!!
でね、エドは自力で鎖を解いて逃げるんだけれど、その逃げ方が、機械の肩口にポッカリと鋼の穴が空いてる、そんな姿で逃げ惑う様が、本当に痛々しくて悲しくなった。片腕がないから、走ってもバランスが崩れて体がふらついたり、体がバランスをとろうと不自然な傾きをしたり、その動きをちゃんと描写してるの凄いと思った。それで、なんとか機械鎧を取り戻して、でも片手で持って走ってるからすぐ装着できない。それでしばらく走って、自ら機械の腕を、肩口にガッ!と差し込んで、同時に、痛みに、「ギャアーーッ!!!」て叫ぶのね。

・・・俺は、もう、どうしたらいいんだよ。
ほんとやられたよ。8話衝撃だったよ。わたしエドそれほどでもなかったけど、アニメ8話で、何か、胸に入り込まれたよ。
エドいいなあ〜って思ったよ。
「嵌った…!」っていう、血に火がつくような感じとはまた違うんだけど、自分の中で「面白い」本決まりというか、好き認定というか、そんな感じです。
ここらで、血にドワーーーッ!と火がついちゃうことも考えられるんだけど、どうもそっちには転ばなかったんだね。
むしろ、それよりも、ホークアイ中尉がヤバいね!わたし的に!コミック9巻の引きとか超ヤバいね!! 会社のトイレで「中尉〜!」とかって身悶えてるね。リザ大好きだね。マスタング大佐との過去だの因縁だの、知らないもんだから勝手に設定して一人でグハグハしてるね。・・・終わってるね・・・
そんなホークアイ中尉がマスタング大佐を大事にしているもんで、「どうも、ロイは絵的に好きじゃない」なんて月曜日に友人にメールしてたんですが、水曜日にしてじりじりとマスタング大佐にほだされてきて、何か、だんだん好ましく思われてきました。…ヤバイよ!
私のなかでは、「鋼」は、マスタング大佐を好きになるかどうかが分水嶺って気がしてたんですよ。この人好きになったら、入り込むなあって。だって、大佐スキになったら、のめらない理由がないじゃん。出番多いし重鎮キャラだし、設定いいし、魅力だもん。おいしいもん。いわんや好意を持っちゃってをや。
だんだん、あのビジュアルまでもが面白く感じられてきて、この、「可笑しさ」を感じているところに危険を感じているわけなんですよ。かつて、抜き差しならなく嵌った奴らには皆、「可笑しい!」って思って以降、急速に転落していったからね。私の中では、「可笑しい」と「カッコいい」は、密に関りあっているようです。エドには今のとこ、「可笑しい」って感じないんだよね。それがまた、ひとつの大きな分かれ目なんだよな。