冷静と情熱の相沢

ハイ！　今週の捜査本部はＬに対する疑念噴出祭りでしたが、そんな中、相沢さんが実にグレイトでした。

「竜崎…　悪いが私には月くんがキラという自分の推理が外れたのを認めたくないからこうしてるとしか思えない」

おおおおお！！
僕は目を見張り感動いたしました。ゴーゴー！もっと言え！もっと言え相沢！！　
もうかなり盛り上がった。
仲間に本音で糾弾されるＬ。それってとっても最高。
そして、その本音こそ、Ｌの聞きたい言葉と思うわけなんですよ。ちょっときっついこと言われるのなんて、Ｌには全く問題じゃないと思うわけ。それよりも、今この場に流れている空気、周りがなんとなく、感じている今。それを他者の口から、他者の言葉として聞きたいんじゃないかと思うわけ。それを聞くことで、自分の中にあるものがよりクリアになったり、考えが展開したり。何を言われたからといって、Ｌの考えや判断が揺るがされることはないが、その他者の本気の言葉がもたらすものは、Ｌ的に必要なものなのではないかと思うのです。
見てくださいよ。本気で糾弾してくる相沢に対して、Ｌは、普通に会話している構えですよ。まったく、この人、素ですよ。そんで、相沢の切々とした論理展開の末に、Ｌの「わかりました」が導きだされているわけですよ。「わかりました」って、相沢の言ったことが分ったんじゃなくて、自分の中でなんらかの判断がなされて、それが「わかりました」ってことなんだと思うんですけど。そんなＬが最高だ。
Ｌもきっと、そろそろ監禁も行きづまって来ちゃったなーと思ってたんだろうよ。
それが、相沢とのやり取りで、次の策に移行する方向に固まったのではないんですか？
相沢！グッジョブ！！

「………もう50日ですよ？　こんな事していても意味がない
　それより真のキラを捕まえる事を考えるべきだ！！」
そうだ！その通りだ！　私ももう、監禁編は飽きた！
マジで、「よくぞ言ってくれた、相沢！」と思いました。「次、行きましょうよＬさん。ヒゲも生えないし。お願いしますよ。」と思いつつ次ゴマに行きましたので、Ｌさんの「わかりました」が非常に嬉しかったです。
「真のキラを捕まえる事を考える」
これは、非常に本質をついた指摘で、これによってＬは、「キラであることの片鱗も見せない今のライトを、このまま身柄を拘束して監視し続けるよりも、状況を変えることで、積極的にキラ的兆候を見出していこう」と思ったに違いありません。
だからって、あんな、バレることを期待したようなベタベタな脚本はいただけません。「処刑場」ってさ。「Ｌの提案を国連　政府　全てのトップがあっさり聞き入れた」ってさ。・・・んなわけねえだろ！！　Ｌは、ＦＢＩ長官にそっぽ向かれちゃうくらいの立場なんだゾ。尤も、最後、Ｌはバレることを念頭においていたと分ったわけですが。
まったく、なぜ、夜神ライトともあろうものがあのお芝居を見抜けなかったのか不思議でしょうがありません。監禁50日で、参っていたんだろうね…　そらそうだよね…

それはさておき。
実は、わたし、以前から相沢のことがかなり好きだったのです。
愛を決定付けたのは、３４話、本誌102頁！
監禁して頂戴と持ちかけるライトに対して、松田が「ライト君はキラじゃないよ」と感情的に諭すなか、相沢のクールな目、厳しい一言！
「い…いや」「五日間24時間監視してたわけじゃない」「万が一カメラに気付けていたとしたら　家に居ないときに殺人をする方法が　あったのかもしれない」
もう、「うわァーー！！！」思いました。そうだッ。もっと言って！　もっと、言ってやって！！
この発言、そうとう勇気要りますよ。自分、物証は何一つない。完全なる類推、および勘。しかも相手は、大恩ある夜神刑事局長のご子息ときた。しかも、その局長が居るところで、こんなん、そうそう言えることじゃないですよ。「殺人をする方法が　あったのかもしれない」なんて。下手すりゃえらいことですよ。
でも、言う。言わねばと思ったことは、言う。それが相沢。
カッコいい…！！　と凄く打たれて、以来、大好きです。信頼してます。
相沢の言うことは、とても冷静で、できるだけ感情を排して、事実関係を忠実に追っているように思います。強い情熱があって、でも、姿勢や話す中身は、冷静。そういうところが、すっごく、いいわあと思います。世話になった上司の子供でさえも、諸々に流されず、指摘すべきところは指摘する！　どうですか。ダマツが、ライトの優等生らしさ人当たりの良さ見た目の愛らしさにだまくらかされ、「可愛いから悪い子であるはずがない」的な論旨を展開しているのとは、もう、まるっきし違う！　根本的に、違う！
松田の論理も男子的と思いますが、相沢はまた違った意味で「男」だと思いました。すげえ硬派だ。松田は「太っちゃうけど甘いものは食べる」心理が分る、または分ろうとするタイプで、相沢は、「はあ？　全ッ然、分らん」というタイプだと思うのですけど、どうでしょうか。
そんな、超カッコマン相沢は、一読者モリイ的には超ヒットですけど、実際の恋愛においてはあまりに「男」すぎて、女子がついていけず、振られちゃってそうだなあと思う次第です。相沢よ…　幸せになってくれよ！！