むしろ、ヅカ・デスノート


デスノ映画化」と聞いたときはそりゃあもうショックで、
なんでせめてアニメ化にしてくれないの!? と思いましたけれども、しかし、自分を慰めるあれとして、「…いや、ブリーチみたいに、ロックミュージカルにされなかっただけ良かったかも…」と思って、しかし。
「ミュ… いいんじゃん? むしろ、タカラヅカ! いいんじゃん!?」と。思った。やるなら、そんくらいやってくれた方が!


タカラヅカブラックジャックだって上演してるし!
ていうか、リュークって、いわば「トート」じゃん。エリザベートの。
もー、ばっちこいタカラヅカな題材ですよ。映画で下手なCGなんかで再現せず、ここは、美しく擬人化すればいいじゃない。
ライトのしぐさだって、舞台栄えすると思うよ!?
「ぼくも… 退屈だったから」
ここで、すかさず、「退屈の歌」!
♪ぼーくーは退屈! 退屈!  って、やればいいじゃないの。退屈を蹴散らす踊りつきで。
Lとライトの最初の対決の場面では、
舞台中央の大スクリーンに、バーン!と、「 L 」の字が映るんですよ! あのフォントで。
舞台の背部を上下六分割くらいにして、それぞれ違う空間を表現する奴あるじゃん? その、一番目立つ上部一角に、パソコンに向かってるLがいて! カッ、とスポットが当って、その一角が「L側」になるわけよね。舞台中央には、いらだってるライトとリュークがいて、スクリーンにバンと「L」の字が映る中、ライト達に向かって、「さあ、私を殺してみろ!」「どうしたできないのか」って声が降ってくると!  周りでは、モブが「殺しの中継だってよ」「こわーい」とかって、やってるわけよね!! ほんで締めは、ユニゾンで、「僕が」「私が」「正義だ!!!」
・・・あー、すごい見たい。
漫画をリメイクするなら、映画もいいけど、コマの錯綜する感じとかを出すには、舞台も面白い気がする!


ミサがライトの家に訪ねてきて協力関係を結ぶシーンでは、二人による「新世界の歌」
こう、二人、手に手を伸べてさ、
♪ 新しい世界を つーくーろーうーーー(ハモリ) 
で、抱き合って、例の、重なってキスする振りで、暗転! 
って、なればいいじゃないかと思うんですよ。
レムも勿論、美しく擬人化ですよね。
そして、クライマックスは、勿論竜崎の椅子から落下ですよね。
舞台中央、極限の緊張感の中、崩れ落ちる竜崎!


ライト「竜崎! 竜崎ーーーー!!!!!」


かき抱いて慟哭、そして、グッ、と顔を上げたら、・・・悪顔!!!
ライトさんの「顔力(かおぢから)」も、ヅカならきっとばっちり!
フィナーレ、最後の最後に、大階段を降りてくるライトとか超見てえ。背中に大きな羽根をしょってさ… 最後から二番目に降りてくる竜崎も、そりゃあもうカッコいいんだろうなあ…

愛あり、美あり、友情あり、謀略ありで、歌劇「デスノート」、かなり面白いと思うんですが。だめですか。絶対見に行くのに。



デスノは話の原型がしっかりしてるから、いかようにも変奏できると思うしアレンジもできると思うし、どうせメディアミックスにするなら、とことん冒険してもらいたい…!!
映画で「リアルな」デスノートが観たいとは思っておりません。いいです。漫画を越えられないのが分っているから、「漫画っぽいの」は、いらないです。そうでなくて、我々の魂を震わせている部分を、取り出して別工法で見せてほしい。たとえば、リュークどうなるか知らんけど、リュークCGとかね… 特殊メイクとか… そういうのは、いいんですよ。リュークが何であるかってことを、もっとこう… 
うまくいえませんけど。とにかく、映画の公開を、恐々と楽しみにしております。
ああっ、あと、今すごくタカラヅカが観たい…!!