今日もヒカ碁

↑の合間合間にヒカ碁を読んで5〜14巻を読んだわけですけど、
この先が読めない…!!
だって! だって、辛すぎるんだもの…!!
行洋の「なんのハンデもなしで打ちたかったよ」で、突然、ウワァン!!と泣きました。
それ聞いた途端、ブワッと。
ヒカ碁をこれから読むんだという人にはネタバレなんで、あれなんですけど、




ヒカルが院生になってプロになってどんどん上に行けば行くほど、佐為の存在が薄くなっていくじゃない。
あれがもう、切なくて切なくて…!
ヒカルがんばれ! というのは当然として、でも、また別に、
「佐為に、打たせたい…!!」という気持が、どんどん大きく…!!
新初段シリーズのときに行洋の前にいち早く座った佐為、「ちょっと座ってみただけですよ」とか言って座布団を譲った時の佐為とかが本当に見てて苦しくて、ハンデをつけて「それで打ちます!」って叫んだ時の佐為だとか、ほんと、「佐為…!!」って…!
で、それでああいう碁になって(碁を知らないくせに何をぬかすかという感じだが)、
みんな、「ああ…」という感じになって、それで、
最後、行洋のあのセリフでしょ。
もう、泣いたっていうのよ…!!!
あのセリフほんと凄いよ。あの傍点、泣かすよ。
ほった先生のセリフは、本当に凄いなと思いました。どれも、キャラの肉感のある厚いセリフ。そして、キラリと輝くようなセリフが、幾つもあって、それが、作中に普通にあるところがいい。ほんとに、ぽろぽろっと、普通に存在してるのがいい。それって凄いことだし、それが、「ヒカルの碁」の世界の厚みを出してると思う。
新初段シリーズの対局が「ああ…!」という感じだったから、
行洋とのネット碁での本気の勝負は本当に嬉しかった。
そして、終局後、「ああ、佐為…!」と思ったこの感動を、すかさず、次の衝撃へとつなげる展開が凄い…!
自らの存在の理由を悟った(「自分の中で、納得が行った」と言い換えてもいい)佐為は、時間の砂が滑り落ちるのを感じて……
ええっ、ちょっと待ってよ…!!!! と思ったけど、存在意義を悟った途端に消えてしまう、という展開には、ものすごい説得力が… ほんとに佐為消えるんだー! と思ってしまったら、このあと、倉田さんとラーメン食って碁会所で打つあたり、ここ、全然、佐為が画面に出てこないじゃないですかっ。
ここ、ものすっごい、うまいなと思いました。
いつもだったら、キャンキャンくっついて、絶対ヒカルに話しかけてるのに…!
ここの「佐為不在」は、神だと思いました。 ああ、もう、今までとは何かが違うんだ…! と読者に思い知らせ、同時に、読者の不安と焦燥を駆り立てるこの効果…!
ここから先が読めない私でした。この先読んだら、今日はもう使い物にならなくなるなー(てか、何か書くどころじゃなくなる)という読みもあったけど、
でも、この先読まなかったら、佐為はまだずっとヒカルといられる、いや、私が、まだ佐為と一緒にいられる気がして。無駄な足掻きをっ…。



感動しすぎてうっかり読めない作品、というのがありますが、
私には、
トーマの心臓
・BANANA FISH
ヒカルの碁
この3つです。
さらに、野火ノビタの「雨月の使者」と「宇宙仕官候補生」。
この5作品は、愛してやまないけれども、それだけに、危険…!
みなさんはそういうことってないですか。


あ、ところで、院生→プロ試験の熱いくだりをずうっと読んだらば、
「自分の空想無理だった… 徹頭徹尾無理だった…」という気持になりました。すみませんでした、と頭を下げたくなった。別に、アキラに何もばれてないのに(笑) 勝手な空想を持ってると、時々、キャラに後ろめたくなる瞬間がありますよね。私はあります。 アキラは凄すぎて、とても、私の言葉ごとき、追いつきやしねえと思った。でも、アキラみたいな人を、描けるようになりたい。