S先輩とぼく2・仁丹

友人の日記に影響を受け、きのう『エスパー魔美』の文庫版1巻を買ってきました。
読んでみたら、結構覚えているコマとか、展開とかあって、新しくもあり懐かしくもあり。自分で買ったり、買ってもらったりした記憶はないので、父が持っていたか、あるいは隣の歯医者で読んだか… どっちだったか、しばし悩む。
魔美は、小さかったので細かく覚えてはいないのですが、アニメの方が印象が強いです。なぜなら、魔美のヌードが出るたび、非常に親を意識して気まずかったから!
ウチはかなり田舎だったんでテレビ局が少なく、アニメは妙な時間帯に放送してまして。詳細は忘れましたが、なぜか魔美がやってるときには、親もわりかし茶の間にいたように記憶しています。
別に、何にも言われてないし言われなかったし、そういうの見せないようにしたり、咳払いしたりするような親では全くなかったんで堂々と見てれば良かったんですが、幼い自分としては、なにか、「あああっ、父さん母さんがいると、見づらいなあ!」と、強く意識してしまい。見たいのに、半ば目をそらしたり無関心を装ったりしていたのを記憶しています。
今思えば、「性的なものに関心を持っている(見ている)自分」を、親に見られるのが嫌だったんすね。なぜ、嫌だったんだろう。自分のエロを見透かされるようで嫌だったんでしょうか。魔美、エロスであって、エロでは全くないんですが。子供だったんやね。ラというだけで、「あっ」という感じだったですよ。


そんな、子供の時分に見たもので、魔美はけっこう大人っぽい作品というイメージがありました。昨日、漫画読んで、愕然としたもん。わたし、高畑さん、大学生だと思ってた…!!  アニメ版、とても大人っぽかったようなイメージなんですが、違ったんか。魔美と同級生だったんですね。うわ、知らんかった。


と、このようなことを今朝S先輩(3つ歳上)に話したのです。「昨日『エスパー魔美読んだんですけど、高畑さんって大学生だとばかり思ってたけど、違うんですね」って。
そしたら、S先輩。
「ウワー、高畑さん! 私、大好き〜(ため息まじり)!」
「えっ。」モリイ驚く。今、先輩、完全に女子。
高畑さんって、そんな、乙女をトキメカせる人だったの?
もう、全くそんな認識なかったので、かなり意表を衝かれました。
モ:「私、高畑さんて、ずんぐりした、落ち着いた人っていう記憶しか……なかったんですけど……」
したら先輩。「うーん、そうねえ…まあ、体形的には、ほとんどジャイアン……? でもね!高畑さんは、素敵よ。私、好みのタイプといっても過言ではない」
高畑さん、何者!?
当時、かつての私くらいの歳の子には、高畑さんの魅力はまだ分からなかったんでしょうか… プラス三歳くらいの、先輩の世代くらいになると、その辺が汲み取れたんすかね。なにか、同じ物を見ていても、やっぱし子供は歳の差で全然違うのか。
先輩、盛り上がったらしく、魔美の主題歌らしき歌を口ずさみ始める。私がきょとんとした顔をしてるので、「この歌知らない?」 モ:「覚えてないです…」 「そっかー、覚えてないかー」先輩、なんか楽しそうだ!

そのあと、高畑さんは頭がいいよねという話になりまして。
先輩:「だってほら、あのビーズのブローチも高畑さんが」
モ:「先輩、あれ、仁丹なんすよ。『梅仁丹の方が』って、覚えてませんか?」
先輩:「えっ、覚えてない〜 ビーズじゃないんだ!」

そのあと、「で、仁丹って、何なの?」という話になる。
実はいまだに仁丹が何なのかがよくわからない私。先輩なら知ってるかなあと思ったが、先輩も、「えっ… なんだろう? エチケット(臭い消し)とかじゃないよねえ。お菓子? …知らない。わかんない!」
私、仁丹も梅仁丹も食べたことあるけど、別においしいものじゃなかったような。しかも、じいちゃんから貰ったし。そもそも、あれ、お菓子なのか? 薬じゃないのか? お菓子にしては、薬くさいっていうか、別に甘くなかった気がするし…
あれと、見た目は似てるけど、別もんだよね…
モ:「・・・アラザンとは、違いますよねえ(ケーキ等に散らす、砂糖を小さな銀色の粒にしたもの)」
そうしたら、先輩が。

「ああ、アラザン…  あれはどっちかっていうと、L」

えっ、L!? アラザンは、どっちかっていうと、L !!

「(震えつつ)せ、せんぱい、アラザンは、Lですか…?
 だめだ、今、頭の中に、アラザンばっかポリポリと食ってるLが……!」

先輩は、ウフ、と笑って仕事に戻っていきました。
一人、渦の中に取り残されるモリイ。
図らずも加速するアラザン妄想。
ケーキ食ったら、アラザンを一粒ずつ大事に食ってるL。(苺の次点的扱い)
むしろ、アラザンを器に山盛りにして、手づかみでボリボリ食ってるL。
したらもう、カラースプレーチョコもいくか? うわ、手のひら口の周り、虹色でベッタベタだよL…
などと考えまして、さすがに、その辺で独楽も止まりましたで御座候。
いや、自分、昔アラザンに憧れていたんですよね。あれ、ケーキとかにちょこっとしか乗ってこないでしょ。この銀の粒は、なんだ?!って子供心にすごく不思議で、キレイで、でも成り立ちは分からないし。食べれば甘いし。お菓子作りの本とかで「アラザン」っていうんだと知って、もう、「好きな食べ物は?」とか「食べたい物は?」とか聞かれたら、「アラザン」と答えかねない勢いでした。一度、これを、好きに食べてみたいなあって思ってた。後に、菓子作り用品コーナーで、アラザンが袋入りで売られているのを見たときは、かなり、衝撃だったですよ! まとめて売っとる…!みたいな。さすがに、もう、一袋買って食おうとは思わないですけども。

そんだもんで、図らずもアラザン妄想が加速しちまった次第です。まあ、嫌いなスプレーチョコ(虹色)に思考が及んで、止まってくれたけどな。あれ、何が楽しくて上にかけてくるんだろう。全然おいしくないですよね。てか、それが、チョコかと。おまえ、それでも、チョコというつもりなのかと。ま、それはいいすけど。



・・・一体、何の話をしていたんだ・・・!!